延命処置で胃瘻をするべきか?

延命処置で胃瘻は必要か?内臓に関する症状について


さ~て、今回ご紹介する症例は、

母親が昏睡状態になり、延命処置を
するか?しないのか?という判断を
迫られて、胃瘻をするという決断を
して、早いもので5年が過ぎたという
娘さんとの会話の内容です。

延命処置というものが
どういうものを生み出していくのか?
気になるという方は
是非読んでくださいね!

延命処置で胃瘻は必要か?

こんにちは。

「家庭の医学 in 久留米」
を運営している
トータルケア太陽(福岡県久留米市)
心身療法士の中尾和人です。

さて、
今回の「家庭の医学 in 久留米」
「延命処置で胃瘻はするべきか?」
というテーマでお届けいたしますね。

同じように延命処置で胃瘻をするか
判断を迫られている状況にある方の
お役に立てるのではないか思います。

福岡県久留米市の整体師が診た!
【延命処置で胃瘻をするべきか?】

問診自分

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「先生、こんにちは。」

私:
「あ~ご無沙汰しております。
お元気そうですね?」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「はい。おかげさまです。」

私:
「お母さんは?」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「相変わらずに。」

私:
「あっ、そうですか?
もうどれくらいなりますかね?」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「5年ほどになります。」

私:
「お母さん、辛いでしょうね。」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「はい。自分では望まない姿で
ずっといるわけですからね。」

私:
「意識は?」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「会話はできませんけど
顔とかが動いているんです。」

私:
「う~ん。そうなんですね。」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「お正月とかに写真撮ろうとすると
母親が露骨に嫌そうな顔をするのが
私と娘はわかるんです。」

私:
「聞こえているからですね。」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「はい。聞こえていると思います。」

私:
「ずっと来ているんですか?」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「いえ。母親がもう私のことはいいよ
って、言ってくれているみたいで…」

私:
「そう聞こえるんですね。」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「はい。だから毎回こちらに来たから
といって、必ず母親のところにいく
ということはしていません。」

私:
「しかし、もうそろそろですね。
解放してあげないとですね。」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「そうですね~。
母は心臓が強いんでしょうね。
あんな胃瘻から流し込むだけで
生きているわけですから。」

私:
「あ~胃瘻しているですよね。
相談してみたらどうですか?」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「それは出来ません。それをやると
医師が殺人行為になるので…。」

私:
「ああ~そうですね。
お母さんと話したらどうですか?」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「母とですか?」

私:
「そうですね。色々と…。」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「父とも話すんですけど
私達にはこの時間は必要だった
と思うんです。」

私:
「そうですよね。」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「確かにこんな風になるわかってたら
延命処置をやったか?と言われたら
どうかと思いますけど、家族として
1%でも可能性があるのなら、
かけてみたいと思うんです。」

私:
「そうですよね。
じゃあ後はできることをして
あげるのみですね。」

延命処置で胃瘻を選択した家族:
「はい。」

と、ここまでが、
昏睡状態の母親の娘さんと
私との問診のやり取りです。

延命処置による胃瘻をするべきのか?

かなり大きな命題です。

胃瘻を選択するか?しないかの
私なりの基準があります。

それは自分で決定することが
できるか?できないのか?です。

例えば、認知症で誤嚥を起こして
肺炎になり、苦しくなるなんて場合
は少し考えないといけないですね。

次のような場合は私は勧めません。
医者ではありませんので、個人的な
私見としてお受け取り下さい。

脳疾患で一時的に嚥下困難だったり
昏睡状態の場合でも点滴だけで
かなりの時間を生きていけます。

この期間である程度、
意識や機能が回復してくれるのか?
そうでないのか?という道が
分かれてきます。

ほんの数例ですが、危篤状態になって
その後に意識が回復し、胃瘻を外せる
ところまで回復された方もいます。

それでも、ひと月以内の話です。

それも数は圧倒的に少ないでしょう。

焦って、胃瘻を選択する
必要があるのか?疑問です。

一度、そういう延命処置をしてしまう
と、止めることができません。

また本人の意思が確認できないので
家族は延命処置を希望する方が
多いというのも事実です。

ただ、生きている間には
延命処置を希望しないという人が
7割近くいるというのデータも
あります。

急に迫られるのではなく
予め決めておく、それくらいに
家族と日頃から付き合っておくのは
大切なことです。

目を覚ますこともなく
ずっとベットで寝たまま
胃瘻から食べ物を流し込み
ずっと延命を続けるというのは

ちょっと酷なことを
しているとは思いませんか?

それに自然ではない
と思いませんか?

もう一度してしまったら
必要な時間だったという解釈を
つけるしかないのです。

確かに無駄ではないと思います。

でも、これから延命をするのか?
どうかの選択を迫られているのなら
よくよく考えてください。

生きて欲しいというのは
誰でも思うことです。

でも、それ以上に苦しまないように
配慮する必要もあると思います。

こんなことを書くと反発が
あると思いますが、そういう選択を
して、苦しんでいる家族を何軒も
知っています。

先の見えない胃瘻による延命は
本人も辛く、家族に精神的な苦痛と
日常の制限を生み出します。

先が見えるのなら頑張れるけど
ほとんどの場合は、長々と胃瘻から
食べ物を流し込み、時が来るのを
ただ待つだけです。

どうか自分で判断できない人に
他者が胃瘻をするという判断が
行われないことを切に望みます。

これが正しいわけではありませんが
私が関わってきた家族を見てきて
辛い中でも、前向きに解釈して
生きている姿は頭が下がります。

ただ、もうちょっと事前に情報が
あれば、胃瘻をするか?しないか?

どっちの判断も出来ると思うのです。

さて、
今回の「家庭の医学 in 久留米」
「延命処置で胃瘻をするべきか?」
というテーマでお届けいたしました。

同じように昏睡状態の方への
延命処置の選択を迫られている方は
参考にしてみてください。

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