おはようございます。トータルケア太陽の中尾です。
先日、今年からある事にのめり込んでいる女性が来院されました。
その方は元来、腰痛持ちでいつもぎっくり腰になったら?という不安を抱えて過ごしています。まあ、今はそう昔ほどの怖さはないように感じますが、それでも怖いのは怖いということです。
さて、何処かが痛くなって、病院にでも、整体でも、鍼でも、何でもいいです。治療に行くとします。それでこういうことが原因でこの痛みは発生しているんですよ?という説明はされていますかね?
私が患者さんと接している限りでは、殆どの方がきちんと説明をされているということが皆無に近いです。
説明はされていても、的外れであったり、どこがに何か炎症とか骨の変形があるからという一般論で終わる事が多く、個別になぜ自分に痛みが起きているという実際の生活に即した原因というものが理解できていないから、自分では気をつけようがないということになります。
みなさんが一般的に治療してもらう処を訪ねて、受けている説明は結果を聞かされているということにお気づきでしょうか?
わかりますかね?痛みが出た結果です。
レントゲンを撮影して、骨が変形した状態があるから、それが痛みとなっている。
こうこうという症状があるということであなたの病名は○○です。
そういうことを説明されていると思っている人が殆どです。
さて、私の処では徹底して、なぜ?それが起こっているのか?ということをすぐにお伝えするようにしています。
例えば、今回の趣味に没頭する女性の例を使わせていただきます。もう私を使わんでよ?と言われそうですが、わかりやすいのでごめんなさい。
早速ですが、この女性は今年から機織りを始めました。それは見事な腕前で、まあこれに出会うことは彼女の中では人生の中では完全に組み入れられていたとしか思えないくらいのスピードで腕前をどんどん上げていっています。すでにアートのようです。
当然、没頭するのですから、すごい時間機織り機に座り続けて、作業をすることになります。
あっ?彼女は腰痛持ちで、彼女の一番の恐怖はぎっくり腰になることです。それで今回は左の腰に痛みというか、違和感をだいぶ感じるようになってきたというのが来院の動機の一部でもあります。
それを受けて、私は問診で色々と聞くのですが、ん?と疑問に思った機織りをする時の詳細を聞きました。つまりどんな格好でするのか?その動きまでも再現してもらいました。すると診たら、一目瞭然、左の腰に痛みが出ている原因が見えてきました。
機織りは座って、お腹の前の太ももに機織り機を抱えるようにして、左右に交互に糸を通していきます。
その時の脚の使い方がまずは悪かったんです。それを正すと、それを教えている先生も確かにそうしていると感心していました。
それから、この方は両肩にひどい四十肩をされています。しかも相当に治りが悪い。もう数年間はそのままにしてあります。これは彼女の意向でもあります。何せ痛いのが嫌いなので、もう日常生活に支障がないくらいなら、もうそのままでいいという感じです。
四十肩はある程度治まったら、動かさないと動かないのですが、極端に痛みに敏感な人は、その後の体操などをなかなかしないという傾向が強いことがあります。骨が折れてから固定した後のリハビリが辛いのと同じですね。動かさないと可動域は広がらないですよね。
まあ、この方の肩は、まあまあ動くのは動くのですが、痛かった記憶が強く残っているために、自分でも無意識のうちに、右から糸を通す時に、肩をすぼめて、肩関節をあまり動かさないように、肘から先を使って、糸を通すという動作を繰り返している事がすぐに観察されました。
この動作は左の腰に負担がかかるわけです。本人も左のお尻の骨が刺さっているようにして座っていたと言われて、本当に納得したと感心されていました。
もちろん脚の使い方で、腰がどういう風な感じになっていて、今はどうなっていて、肩の使い方で、身体全体を診ると、どうなっているから、腰がどういう力を受けて、痛みに繋がるのか?という詳細な説明も加えていますが、ここではそれを説明したいのではなく、大元の原因となっていることをお知らせしたいので、割愛しています。こういうのが知りたい、学びたい人は私の処に来て、診察を受けるなり、授業を受けに来てください。
話を戻すと、どうでしょうか?この腰の痛みをレントゲンで撮影してわかりますか?全く診方が違うというのはわかりますでしょうか?随分前にした四十肩がこの腰の痛みに繋がるという事は、レントゲンではわかるはずもないですよね?私としては、検査は検査として成立してなくて、もはや結果でも何でもない無意味なことのように思えているくらいです。
私が診た、この女性の脚の使い方と肩の使い方は、自分でそうしていることが理解できれば、自分で気をつけることが出来ますし、心から納得していただけると思います。
治療をしていくというのは、自分の癖を知るということでもあります。
そのために検査というのがあります。検査にも問診、視診、触診など色々とあるわけです。しかも自分の経験則で病名を基にして、十把一絡げになんて出来ないのです。
乱立する治療家の精度までは私には精査できません。残念ながらご自身で測られるしかないのが現状なのです。ですから、そういう説明を要求するように患者さんがなっていくことでも結果的に治療家も成長するし、患者さんの利益にもなると思うのです。
もちろん治療家は研鑽することは絶対条件ですが。
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